オーナーチェンジ(賃貸人がいる状態)でも、売却しなければならないときってありますよね。
でも、やはり賃貸人がいる状態だとスムーズに売れないケースが多いです。
オーナーチェンジ物件は、居住用不動産とは違って、ターゲット層が狭く、買い手が見つかりにくいからです。
このような話をすると「オーナーチェンジ物件でもちゃんと売れるのかな?」と心配になりますよね。
しかし、元不動産営業マンの立場からお伝えすると、売却に苦労しているオーナーチェンジ物件でも、上手く対策できれば売ることは可能です。
「買い手が見つかりにくい」のはデメリットですが、「オーナーチェンジ物件を探している人」はいるからです。
もし売却が上手くいっていないのであれば、それは「依頼する不動産会社(担当者)を間違えて、うまく戦略を立てられていない」という可能性が高いです。
この記事では、元不動産営業としての経験から「オーナーチェンジ物件が避けられる理由」と「売るための対策法」についてわかりやすく解説していきます。
あなたのマンションを「高く」&「早く」売り切るために、この記事で基本的な知識を身につけてくださいね!
オーナーチェンジ物件だと売れない(売れにくい)のはなぜ?
オーナーチェンジ物件が売れない一番の原因は、ターゲットが限定されてしまうからです。
物件が「ワンルーム」であれ「ファミリータイプ」であれ、賃貸人がいる時点で「投資用マンション」としてしか売却できません。
投資用マンションを買うのは「投資目的」の人です。
冒頭でもお伝えしように、投資目的の人は「居住目的」の人より、絶対数が少ないです。
なので、そもそも「オーナーチェンジ物件」が「売れにくい不動産」であることを知っておかなければなりません。
また、投資用マンションだと、以下の理由で購入に対するハードルが上がってしまいます。
- 「投資目的」の人は「居住目的」の人より絶対数が少ない
- 「投資=リスクが伴う」ので居住目的の人より購入に対して慎重
- 「投資目的」なので利回りが低いと検討すらされない
- 低金利住宅ローンが使えない
- 内覧ができない
つまり、オーナーチェンジ物件を売却する際は、居住用不動産よりもしっかりとした対策が必要だと言えるのです。
具体的な対策については、次章で詳しく解説していきますね。
オーナーチェンジ物件でも売却できる6つの対策
ここからは、オーナーチェンジ物件をスムーズに売却するための6つの対策を紹介します。
- まずは「基本的な対策」を取る
- ターゲットを明確にする
- オーナーチェンジのメリットを伝える
- 買主の不安を取り除く
- 賃貸人への更新料を無料にする(ワンルームの場合)
- 「退去」を待ってから売り出す(ファミリータイプの場合)
カッコ書きで物件種別を指定していない場合は、すべて「ワンルームタイプ」と「ファミリータイプ」どちらにも共通する対策です。
あなたの物件はちゃんとクリアしているか、確認しながら読み進めてください。
【対策1】まずは「基本的な対策」を取る
まずは、あなたのマンションが基本的な対策のもとに販売されているかチェックしてみましょう。
確かに「オーナーチェンジ物件であること」が売れない要因の1つになっている可能性はあります。
しかし、不動産が売れない理由はたいてい1つではなく、いくつもの原因が関連していることが多いです。
そのため、「オーナーチェンジ物件」以外に売れない理由がないか確認してみてください。
例を挙げると、
- 不動産会社(担当者)が無能
- 「老朽化」が進んでいる
- ランニングコストが高い
- 立地が悪い
- 価格が適正じゃない
- ライバル物件が多い
- 部屋が汚い
などさまざまな問題が考えられます。
上記の中で、特に「売却を依頼する不動産会社や担当者の仕事ぶり」を見直すことは最も需要。
不動産を高く早期に売却できるかどうかは「不動産会社や担当者しだい」だからです。
とりわけ、オーナーチェンジ物件は、担当者の「人脈」や「過去の取引実績」で、成果が大いに変わってきます。
経験があり、能力も高く、仕事のできる担当者であれば、すべて丸投げの状態でもちゃんと売ってくれます。
仮に売れない場合も、的確なアドバイスや問題解決の提案をしてくれ、最後までしっかり売り切ってくれるのです。
もし、あなたの今の担当者が信頼の置けない人なら、不動産会社を変えたらすぐに売れるかもしれません。
マンション売却の成否は「売却を依頼する不動産会社や担当者がすべて」といっても過言ではないのです。
以下の記事では、不動産会社が売れない理由になっていることの詳細や、その他の基本的な対策についてまとめているので、一度チェックしておくことをオススメします。
【対策2】ターゲットを明確にする
オーナーチェンジ物件を売るためには、ターゲットを明確にすることが大切。
ターゲット選定を間違ってしまったら、ほぼ間違いなく売却活動は長期化します。
具体的なターゲットとしては、以下のような人たちです。
- 不動産投資家
- 法人や経営者
- 副業サラリーマン
【1】不動産投資家
まず、オーナーチェンジ物件のメインターゲットは「不動産投資家」です。
「オーナーチェンジ=投資物件」なので、当然のことですね。
そのため、あなたのマンションが以下の対策を元に売却されているか確認してみてください。
- 物件広告の内容が不動産投資家向けになっている
- 不動産投資家専門の物件検索サイトに広告掲載されている(楽待、健美家など)
- 担当者とつながりのある不動産投資家へ紹介している
これらをやらず、居住用不動産と同じやり方で販売されているなら、売れないのも当然です。
不動産担当者も、その現状に疑いを持っていないなら、担当や不動産会社そのものを変えた方がいかもしれません。
ちなみに、私が投資物件を売却した際は、上記すべてをやってもらいました。
というより、私から何も言わずとも、担当者の方から提案してくれました。
このように、優秀な担当者がつけば、ターゲットを取りこぼすリスクがなくなります。
【2】法人や経営者
オーナーチェンジ物件は、「法人」や「経営者」もターゲットになります。
会社の代表者や個人事業主の中には、定期的に不動産を購入し、資産形成をしているからです。
彼らが不動産を購入する目的は、主に「節税対策」。
事業者は毎年「確定申告」や「決算」を行うので、そのやりくりとして不動産を利用することが少なくないのです。
人にもよりますが、購入目的が節税対策であるため、不動産投資家よりも利回りに寛大なケースがあるのも事実。
実際に、私の投資物件も「税理士(個人事業主)」さんが買ってくれました。
購入時期も11月で、まさに「確定申告前の節税対策」が目的でした。
利回りは決して良くはなく、そこそこでしたが、即決でした。
不動産投資家だけでなく、事業者をターゲットにした広告内容にすると、早く売れるかもしれません。
【3】副業サラリーマン
あなたの物件が「築古」だったり「コンパクトサイズ」で価格が安めなら、「副業サラリーマン」は良いターゲットになります。
上記の条件だと、サラリーマンにも購入しやすいからです。
特に、「今、不動産投資を勉強しています」というような「投資初心者」なら、さらに購入してくれやすいです。
「カモれるから」というそういう悪い理由ではなく(笑)、単純に「早く投資したいと思っていて購入意欲が高いから」です。
私も最初の物件を買うまでは、「購入したい欲」との戦いでしたから。
加えて、以下のような人だと、銀行が融資をしてくれやすいので、ターゲットとしては最適。
- 「上場企業」に勤務
- 「年収」が高い
- 「勤続年数」が長い
- 「公務員」や「郵便局員」である
- 「国家資格」を持っている(看護や薬剤師、士業など)
私の知り合いに、郵便局員から不動産投資家になった人がいます。
この人は、ワンルームマンションの購入をきっかけに不動産にハマってしまった結果、それが会社にばれて退職になった経歴の持ち主。笑
「郵便局員当時は銀行がおもしろいくらいに融資をしてくれた」とよく笑いながら話をしてくれます。
不動産投資は、資金さえ確保できれば、手堅く誰にでもできる副業です。
あなたのマンションがサラリーマンにも買えるくらいの価格であれば、物件広告に以下のキーワードを入れてもらうといいでしょう。
- 副業
- 投資初心者
- サラリーマン
【対策3】オーナーチェンジのメリットを伝える
オーナーチェンジ物件のメリットは主に2つです。
- 賃料収入がすぐに入ってくる
- 物件価格が安め(ファミリータイプの場合)
1つ1つ解説します。
【1】賃料収入がすぐに入ってくる
オーナーチェンジ物件の最大のメリットは、「賃料収入がすぐに入ってくること」です。
購入側にとっては、毎月の収入予測が可能なため、投資計画が立てやすいのです。
そもそも、ローンで購入した場合は返済があるので、賃料収入があった方が、単純に安心できますよね。
「賃貸人なし」の物件を投資目的を買った場合、賃貸人を探すところから活動しなければなりません。
そうなると、やはり手間がかかりますし、何より賃貸人がつくまで不安の毎日です。笑
投資に関しては「数字がすべて」と言っても過言ではないため、賃料が確定しているのはこれ以上ない武器。
仮にあなたの物件の利回りが良い場合は、そこもしっかりとアピールすることが大切です。
【2】価格が安い(ファミリータイプの場合)
あなたのオーナーチェンジ物件が「ファミリータイプ」の場合、同じマンションの「居住用」よりも価格が安くなっています。
その理由は「居住用としては利用ができない」などの制限がかかるためです。
物件によって異なりますが、居住用として売買されるよりも「5%前後安くなる」傾向があります。
居住用で「3,000万円」なら、オーナーチェンジ物件だと「2,850万円」になるということです。
実際に、私が過去に「710万円」で買ったマンションはオーナーチェンジでしたが、居住用だと「1000万円前後」で売られてました。(5%どころじゃない)
なので、私としては、後ほど解説する対策「空室で売る」をやりたかったのですが、賃貸人の方の退去予定がなかったため、仕方なくオーナーチェンジで売りました。(それでも高く売れたんですが)
そのため「賃貸人が出てから住むのでも良いので、安く買っておきたい!」と思っている検討者が現れれば、その人にはすごくメリットだと言えます。
ただ、そのようなターゲットは少ないので、見つけるのは難しいです。
とはいえ、出会える可能性はゼロではないので、もし現れたら絶対に価格訴求は行いましょう。
【対策4】買主の不安を取り除く
買主が不動産投資の「初心者」なら、「悩みや不安を取り除いてあげること」が大切です。
不動産投資初心者は、良い物件に巡り合っても、「リスク」を考えすぎるあまり、申込みに踏み切れないことが多いです。
買主さんの不安を取り除くのに効果的だった、私の体験談をお伝えします。
私が営業していたときの話ですが、当時担当していた売主さんから「とあるリスト」を渡されました。
そのリストには「買主が不安に思うことに対する売主としての回答」がまとめられており、私は案内するすべての購入検討者にリストを見せました。
すると、ほとんどのお客様が「信頼できる売主さんですね」とおっしゃってくださり、そのうちの1組からお申し込みまでいただけたのです。
リストを作るだけの簡単な作業ですが、効果は絶大でした。
下記のような「売主だから伝えられること」をリスト化して、物件の担当者に渡すとすぐに売れるかも知れませんよ。
- 物件の利回り
- 空室になった時の対策
- どうして売却するのか?
- 賃貸人がどんな人か?
- 賃貸人とトラブルはあるか?
- 不動産投資をして良かったことや悪かったこと
【対策5】賃貸人への更新料を無料にする(ワンルームの場合)
あなたのマンションが「ワンルーム」の場合、賃貸人への更新料を無料にするのも良い対策です。
更新料を無料にすれば、賃貸人が引き続き住んでくれる可能性が高まり、空室リスクを軽減できます。
ワンルームマンションだと、空室になると逆に販売が一層難しくなるのです。
「ワンルームを居住用に買う人」は、一般的な「居住目的」や「投資目的」の人より、さらに絶対数が少ないですから。
スーモの調査でも、更新時期(更新料の支払い時期)は、引越しのきっかけになる理由の5位。
もし、売却途中で更新時期を迎えるときは、賃貸人に対し、更新料を無料にする提案を行ってみてください。
(※そもそも退去するような申し出がなければ無料にする必要はありません)
1回分更新料がもらえないとなると損した気分になりますが、退去されてしまうとそれよりも大きなダメージが待っているかもしれません。
時として「損して得取れの精神」がいい結果をもたらしてくれるケースがあります。
【対策6】「退去」を待ってから売り出す(ファミリータイプの場合)
あなたのマンションがファミリータイプの場合、賃貸人の「退去」を待ってから売り出すのもひとつの手です。
オーナーチェンジ物件として売れなかったマンションも、居住用であればターゲットが増え、スムーズに売れるケースがあります。
他にも、「ファミリータイプの空室」になれば以下のようにメリットが増えます。
- 住宅ローンが使えるようになる
- 内覧できようになる
- 投資目的の人より、購入判断が緩くなる
あなた自身も、オーナーチェンジの時より売却価格が上がり、利益が増える可能性が高いです。(私はこれをやりたかった!笑)
賃貸人がついていることを考えれば「住みたい」と思ってくれる人は多いはず。
そのため、売却を急いでいないなら、「退去」を待って「居住用」にしてから売却することも考えておきましょう。
【まとめ】オーナーチェンジ物件でも正しく対策すれば売れる!
今回は、オーナーチェンジ物件を売るための対策について紹介しました。
【オーナーチェンジ物件を売るための6つの対策】
- まずは「基本的な対策」を取る
- ターゲットを明確にする
- オーナーチェンジのメリットを伝える
- 買主の不安を取り除く
- 賃貸人への更新料を無料にする(ワンルームの場合)
- 「退去」を待ってから売り出す(ファミリータイプの場合)
オーナーチェンジ物件は、ターゲットの絶対数が少なく、居住用物件よりも売りにくいことは事実です。
しかし、上記6つの対策を実施して問題点にしっかり対処できれば、オーナーチェンジ物件でも売却は十分に可能です。
そのためには、あなた自身の努力も必要ですが、それ以上に問題点を適正に把握し、改善に導いてくれる「不動産会社選び」の方が大事です。
実際に、私のオーナーチェンジ物件が高く売れたのも、やはり「担当者が優秀だったから」です。
その担当者は、この記事で紹介してきた戦略を用いて、物件を成約に導いてくれました。
このように、優秀な担当者に任せられれば、安心していられますよね。
オーナーチェンジ物件は、不動産売買の中でも特殊な取引なので、営業マンの力量が超重要です。
逆に、優秀な担当者を見つけることができなければ、販売に苦労します。
正直な話、営業担当者の力量によって、あなたの不動産は「宝石」にもなれば「石ころ」にもなるのです。
もし、今の不動産会社や担当者に違和感を感じているのであれば、思い切って不動産会社を変えることも検討してみてください。
上手くいっていないことを繰り返していても、悪い状況は決して変わりません。
これ以上、売れない状況で辛い思いをするのはやめて、問題を改善するための行動をとってみてください。
ちなみに、不動産会社を吟味する際は、複数の担当者の意見を聞くために一括査定サイトを使うことをオススメしています。
私(編集長)も、売却前は必ず一括査定サイトを使って、査定額と担当者を徹底的に比較しています。
また、当編集部では、日本にある一括査定サイトを全て検証し、「本当に使うべき不動産一括査定サイト」を比較しています。
この記事を参考にしてもらえれば、査定サイト選びに失敗することはないです。
営業マンにも得意な分野があるので、話を聞く際に「オーナーチェンジ物件の販売経験」を聞いてみてください。
オーナーチェンジ物件の売却が得意な担当者を早く見つけて、「高値&早期」の売却を目指しましょう!