自宅を売却する際、リフォームしたほうが「高く売れそう」「すぐに売れそう」なイメージがありますね。
売却物件の築年数が古く、傷んでいる箇所が多いとなおさらです。
結論お伝えすると、売却するときは「リフォーム無し」の方がオススメ。
リフォームすると「費用を回収できない」「購入者を限定してしまう」などのリスクが出てくるからです。
一方で、室内のコンディションによっては、部分的なリフォームが効果的な場合もあります。
要するに「リフォームするかどうか」は個人で判断せずに、売却を依頼する「不動産会社」や「担当者」に相談するのが正解です。
詳しく本文で説明していきます。
この記事では、下記について詳しくご紹介。
- 売却にリフォームが必須でない理由
- リフォームするときの「メリット・デメリット」
- リフォームするか否かは「不動産会社」や「担当者」の意見を聞こう
上記は、どれも重要なのですが特に【3番目】がポイントです。
じっくり読んでいただき、納得のいく売却活動をスタートさせてください。
【結論】不動産売却前にリフォームはしない方が良い
不動産の売却前にリフォームをする必要はありません。
理由は2つあります。
- リフォームにかけた費用が回収できない
- 購入検討者はリフォームありきで探している
なによりも抑えておいてほしい事実が「リフォームしてもかけた費用を回収できない」可能性があること。
リフォーム代を上乗せして相場より高くなると、「売れない → 値下げする」のサイクルに突入してしまいがちです。
リフォーム代の上乗せは、直接「価格」に影響を及ぼします。
中古の購入検討者が、物件を探す際にこだわるポイントは「価格と立地と間取り」です。
上記3つのポイントのどれかが希望からズレると、途端に検討から外されます。
そうなれば、「問い合わせ」や「内見」の数が減るので、最終的に「売買代金を下げないといけない」のです。
つまり、リフォーム代を回収できなくなるので、損をしてしまいます。
また、中古物件の検討者は、基本的に「リフォームありき」で探しています。
言い換えると「リフォーム済み」である点が、不利に働く場合があるのです。
検討者には、当然に「こんな家に住みたい」というイメージがあります。
リフォームに関しても「テーマ・使用するメーカー」などの構想が決まっているのです。
なので、仮に実施したリフォーム内容が検討者の意向に合わないと購入を見送られます。
わざわざお金をかけてまで、検討者を絞るようなことをする必要はないのです。
しかしながら、あまりにも部屋の状態が良くなければ、部分的にリフォームしたほうが売れるのも事実。
そのため、次の章から下記についての「メリット・デメリット」を紹介していきます。
- リフォーム前（しない）に売却
- リフォーム後（してから）に売却する
あなたの大切な物件が、どれに該当しそうか考えながら読み進めてみてください。
「リフォーム前」に不動産売却を行うメリットとデメリット
「リフォーム前」で不動産を売却するときの「メリット」と「デメリット」を紹介します。
前章でも述べましたが、「リフォーム前（=しない）」で売るのがベストです。
しかしながら、デメリットもあるのでしっかりとチェックをお願いします。
「リフォーム前」の不動産売却する『メリット』
リフォームをしない売却の最大のメリットは「お金」と「時間」がかからないこと。
「費用」や「時間」をかけない分、「損をせず」「早く」に売れるので費用対効果が高いです。
リフォームするには、当然にまとまった「お金」と「時間」等のコストがかかってきます。
「お金」で言うと、部分的なクロスの張替えだけでも「30万円」前後かかり、フルリフォームになれば「400～500万円」は必要です。
しかし、注意したいポイントが「かけた費用を回収できない可能性がある」こと。
繰り返しになりますが、購入検討者の申込内容によっては「損をしてしまう」ケースがあるのです。
また、リフォーム工事にはまとまった「時間」も必要です。
早ければ「1～2日」で終わりますが、床の張替えなど大規模な工事だと「2週間」程度はかかります。
資材の発注が伴なうときは、それ以上待たなくてはいけません。
もちろん、リフォーム工事の期間中は、検討者に部屋を見せられないので売却活動がストップします。
上記のように、リフォームには相当な「お金」と「時間」がかかるのです。
ですから、リフォームなしで売る方が損をしたり、売却までの時間が長くなったりなどのリスクを減らせます。
できるだけ早く売却したい人、損をしたくない人にはオススメです。
「リフォーム前」に不動産売却する『デメリット』
リフォームをせずに売却するときのデメリットには「2つ」あります。
- 室内の状況が悪すぎると売れない
- 価格交渉されやすい
【1】によっては、状況に応じたリフォームが必要かもしれません。
まずは、内容をチェックしていただき、査定を依頼する際に不動産会社の担当者に相談してみてください。
【1】室内の状況が悪すぎると売れない
不動産をリフォームせずに売却するとき、室内のコンディションによっては全く売れないことがあります。
購入の意思決定において「見た目は超重要」だからです。
以下、当てはまるものはないですか？
- クロスがボロボロ ＆ 黄ばんでいる
- 「壁」や「床」に穴が開いている
- 「タバコ」や「ペット」の臭い
- 「網戸」や「畳表」の劣化
- 水回りがカビだらけ
該当するものが多ければ要注意です。
いくら、購入検討者がリフォームありきでも、もとの状態が悪すぎると確実に「住みたい」欲求が失われます。
もし、心当たりがあれば可能な限り補修をしたり、最低限のリフォームをしたりするのがいいでしょう。
ですが、自分で判断するのではなく、ちゃんと売却のプロである担当者に相談してくださいね。
【2】価格交渉されやすい
先ほどの話に繋がりますが、室内のコンディションが良くないときほど価格の交渉を入れられます。
検討者のほとんどは「値引きをしてもらうことで自分の気持ちを納得させたい」と考えるからです。
中古に限らず不動産の売買では、価格の交渉を入れてくる人が一定数必ずいます。
そんな人に、営業担当がいくら「室内のコンデション分も考慮して売却価格を決めている」と言っても納得する人は少ないです。
特に、検討者にとってデメリットに感じられるような項目があるとなおさらです。
- 周辺環境
- 室内の状況
- 引渡しのタイミング
ですから、売却にあたっては「交渉分も含めた価格設定にする」「営業が上手い担当者に依頼する」などの工夫をしましょう。
ちなみに「多少の交渉は受け入れる」と決めておいたら、売却までの期間も短くできますよ。
「リフォーム後」に不動産売却を行うメリットとデメリット
ここからは「リフォームした後」に売却をする「メリット」と「デメリット」を紹介します。
物件の状況によっては、リフォームしたほうがスムーズに売れる可能性が高まるのも事実。
しかし、「諸刃の剣」になることも十分に考えられるので、慎重な判断が必要です。
それぞれ、しっかりと確認をお願いします。
「リフォーム後」に不動産売却する『メリット』
「リフォームした後」に売却をするメリットには「２つ」あります。
- 見栄えが良くなる
- すぐに引っ越しできる【買主】
【1】見栄えが良くなる
室内をリフォームをすると、見栄えは確実に良くなります。
【見栄えが良くなる = 成約する可能性が高まる】に期待ができるのです。
経験談を交えてお伝えすると、以前に「築32年」のマンションの売却をお手伝いしました。
設備に関しては経年劣化分のダメージだったのですが、クロスがかなり黄ばんでおり、独特の臭いを放っていたのです。
理由は、そのご家族が全員タバコを吸われるからでした。
売主さんの意向もあり、当初はそのまま売却活動をスタート。
しかし、「見た目？臭い？」のせいもあり全く申込みが入りませんでした。
そこで、クロスの張替えを提案して実施したあと、なんと「2回目の案内」で買主さんが見つかったのです。
上記は1つの例ですが、リフォームした瞬間に「すぐ売れた」なんて話はよくあります。
この際のポイント以下の2点。
- コストを必要最小限に留める
- リフォームしたことが見た目でわかる
ですから、見た目の印象を変えられる「クロスの張替え」はかなり効果的だと言えます。
費用は「30万円前後」かかりますが、売却価格に上乗せしても負担にならないレベルなのでオススメです。
【2】すぐに引っ越しできる【買主】
「リフォーム後」に売却するメリットに「買主さんがすぐに引っ越しできる」ことも挙げられます。
買主さんの中には「すぐに引っ越しできる物件を探している人がいる」からです。
物件の状況にもよりますが、中古の不動産の多くはリフォームが必要です。
しかし、リフォームすると「費用と時間がかかる」ことはお伝えしました。
ただし、買主さんの中には「子供の入学の時期」「転勤のタイミング」などの理由で「早く引越ししたい」と考えている人がいます。
そのような人にとって「費用も時間」もカットできるリフォーム物件は、オススメですし人気が高いです。
買主さんの状況は読みづらく判断が難しいですが、もし紹介したような人を見つけられると早く売却できます。
「リフォーム後」に不動産売却する『デメリット』
「リフォームした後」に売却をするデメリットも「２つ」です。
- かけた分の費用を回収できない
- 物件の価格が高くなる
【1】かけた分の費用を回収できない
リフォーム後の売却での一番のリスクは「かけた分の費用を回収できない」です。
【回収できない = あなたが損をしてしまう】ので絶対に避けたいところ。
どんなに限定的なリフォームでも必ずお金はかかります。
しかし、かけた分のコストを回収できる保証はどこにもないんです。
たまに見かける「フルリフォーム物件」や「リノベーション物件」は、売主が不動産会社であることが99.9％。
そのような会社は相場の「6割程度」で物件を購入して、最低限のリフォーム後に転売することで利益を得ています。
つまり、もともと安く買えている分リフォームしても回収できるような仕組みになっているんです。
そのため、少しでも高く売りたいあなたが絶対に真似してはいけません。
【リフォームにかけたお金 = 回収できるお金】じゃないことを十分に理解しておきましょう。
【2】物件の価格が高くなる
売却前にリフォームをすると「物件価格が高くなる」のもデメリット。
リフォーム代金を物件価格に上乗せすると、検討者を見つけるのが一気に難しくなります。
そもそも、中古住宅を探す人たちは「価格が安い物件に魅力を感じる」傾向が強いです。
国土交通省の調査からもわかっています。
上記は、中古マンションを購入した人の回答ですが、戸建てについても同様です。↓
「マンション・戸建て」ともに理由のトップが「価格が適切だったため」。
逆に言うと、適切な価格ではなければ「購入されない確率がアップする」ということです。
検討者のほとんどは、同時にいくつかの物件を比較しながら住宅を探します。
そんな中で、リフォームをして物件価格を上げると、「相場よりも高いから検討しない」という人を増やすだけです。
検討者は、【価格 > リフォーム】で探している事実を知っておいてください。
現に、先ほどの調査でも「リフォーム関連」の項目は、戸建て・マンションともに入っていませんよね。
ですから、必要以上に価格が上がるようなリフォームはする必要がないのです。
【重要】「優秀な担当者」を見つければすべて解決する
前章で「リフォームしない売却」と「リフォームしてからの売却」のメリット・デメリットについてお伝えしました。
正直な話、「自宅はどっちがいいんだろう？」って判断がつかないですよね。
リフォームするかどうかは、「物件の状態」や「売却時期」などにより答えが異なるので当然です。
そんなときは、売却を依頼する「不動産会社」や「担当者」に相談すると一発で解決できます。
売却のプロに相談すると「経験」に基づいて、状況に応じたベストな回答をしてくれるからです。
正しく導いてくれる担当者に出会えると、損をする可能性を低くできますよ。
優秀な担当者だと、以下のようなアドバイスをしてくれます。
- リフォームが必要かどうか判断
- 必要な場合の「補修箇所」の提案
- 安く依頼できるリフォーム会社の紹介
上記のことって「出来て当たり前じゃないの？」と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
ぶっちゃけた話をすれば、不動産業に携わる「担当者」は、本当にピンキリなんです。
だからこそ、仕事ができて、信頼のおける担当者をあなた自身でちゃんと見つけないといけません。
大切な不動産を「安全」かつ「スピーディー」に売却したければ、信頼でき仕事のできる担当者を選ぶことが全てです。
不動産会社を探すのにベストな方法が「一括査定サイト」を利用すること。
一括査定サイトを使えば、一度で複数社に売却の依頼ができ、信頼できる担当者を見つけやすいです。
なので、まずはリフォームしない現状のまま、査定を依頼してみてください。
絶対に自分では判断せずに、信頼できる不動産会社の担当者に相談しましょう。
「優秀な不動産会社に任せること」は、安心かつ高値での売却に必須の条件。
そのため、不動産会社選びは、とことん時間をかけてこだわってほしいです。
ちなみに、当サイトでは、日本にある一括査定サイトを全て検証し、「本当に使うべき不動産一括査定サイト」を比較していますので、ぜひ参考にしてみてください。
【まとめ】リフォームの判断が難しいなら優秀な担当者に相談を！
不動産を売却する際に「リフォームするかどうか」迷ったときは「優秀な担当者」に相談しましょう。
正しい状況判断ができる担当者であれば、あなたの負担を最小限にしつつ、少しでも高く売る方法を提案してくれます。
担当者によって、売却での「過程」と「成果」は間違いなく変わるのです。
信頼できる担当者であれば、本文で紹介した方法を提案してくれますし、もっと良い戦略で導いてくれます。
- リフォームが必要かどうか判断
- 必要な場合の「補修箇所」の提案
- 安く依頼できるリフォーム会社の紹介
リフォームするかどうかは、物件によりベストな答えが変わります。
ですから、自分で判断せず、必ずプロへの相談が必要です。
もし、「どうやって優秀な担当者を探せばいいかわからない」と思っているなら『一括査定サイト』を利用がオススメ。
一括査定サイトを使えば一度で複数社に相談できるので、信頼できる担当者を見つけやすいですよ。
実際にサイトの編集長も、売却に際し一括査定サイトを利用して「担当者の信頼性」をチェックした結果、190万円も高く売却できています。
また、以下の記事では日本にある一括査定サイトを全て検証し、「本当に使うべき不動産一括査定サイト」を比較しています。
ぜひ、あなたに最適な一括査定サイトを選んでみてください。
あなたの意向を最大限に理解してくれる「会社」や「担当者」を見つけて、高値での売却を目指しましょう！
