日当たりが悪いマンションは売れないのか?売り抜くための7つの対策

日当たり悪いサムネイル

うちのマンション、日当たりが悪いせいか、売り出してるのに一向に申込みが入らない・・・

日当たりが悪いマンションは、一般的に人気がないので、やはり売れにくいです。

 

部屋に日が入らないと室内が暗く、「洗濯物はちゃんと乾く?」とか「カビは生えない?」など、不安に思う買主さんが多いからです。

「明るいリビングで生活したい」と考えている人は多いので、無理もありません。

 

このような話をすると「日が入らない自分のマンションはちゃんと売れるの?」と心配になりますよね。

 

しかし、元不動産営業マンの立場からお伝えすると、日当たりが悪い物件でも、上手く対策できれば売ることはできます。

日当たりの悪さは、「事前の準備」や「工夫」で改善できるからです。

また、「日当たりを気にしない人」も一定数います。

 

もし売却が上手くいっていないのなら、それは「売却を依頼する不動産会社(担当者)を間違えている」という可能性があります。

頼るべき相手を間違えば、きちんとした対策ができないので、売れなくて当然です。

 

この記事では、元不動産営業としての経験から「日当たりが悪いマンションを売るための対策法」について徹底的に解説します。

あなたのマンションを「高く」&「早く」売り切るために、この記事で基本的な知識を身につけてくださいね。

日当たりが悪いマンションでも売却できる7つの対策

早速、日当たりが悪いマンションを、スムーズに売却するための7つの対策を紹介します。

  1. まずは「基本的な対策」を取る
  2. 部屋を明るくする
  3. ホームステージングで「明るい印象」にする
  4. 物件広告の写真を明るくする
  5. 明るい時間帯に内覧を行う
  6. ターゲットを絞る
  7. 「日当たりが悪い部屋」のデメリットをつぶしてあげる

対策は7つと多めですが、どれも大切ですし、簡単にできるものもあります。

あなたのマンションはちゃんとクリアしているか、確認しながら読んでみてくださいね。

【対策1】まずは「基本的な対策」を取る

基本的な対策をとる

まずは、あなたのマンションが基本的な対策のもとに販売されているかチェックしてみましょう。

 

確かに「日当たりが悪いこと」が売れない要因になっている可能性はあります。

しかし、不動産が売れない理由は1つに限らず、いくつもの原因が絡んでいることが多いです。

そのため、「日当たりが悪いこと」以外にも、売れない理由がないか確認してみてください。

 

例を挙げると、

  • 不動産会社(担当者)が無能
  • 「老朽化」が進んでいる
  • ランニングコストが高い
  • 立地が悪い
  • 価格が適正じゃない
  • ライバル物件が多い
  • 部屋が汚い

などさまざまな問題が考えられます。

 

上記の中でも、特に「売却を依頼する不動産会社や担当者の仕事ぶり」を見直すことは最も重要です。

不動産を高く早く売却できるかどうかは「不動産会社や担当者しだい」だからです。

とりわけ、日当たりが悪いマンションの売却は、担当者の「提案力」や「事前の準備」で、成果が大いに変わってきます。

 

経験があり、能力も高く、仕事のできる担当者であれば、すべて丸投げでもきちんと売ってくれます。

仮に売れない場合も、的確なアドバイスや問題解決の提案をしてくれ、最後までしっかり売り切ってくれるのです。

 

もし、あなたの今の担当者が信頼の置けない人なら、不動産会社を変えたらすぐに売れるかもしれません。

マンション売却の成否は「売却を依頼する不動産会社や担当者がすべて」といっても過言ではないのです。

 

以下の記事では、不動産会社が売れない理由になっていることの詳細や、その他の基本的な対策についてまとめているので、一度チェックしておくことをオススメします。

【対策2】部屋を明るくする

部屋を明るく

日当たりが悪いマンションを売るためには、部屋を少しでも明るく見せることが大切です。

室内を明るくする2つの方法を紹介します。

  1. 照明器具
  2. 採光ブラインド

 

【1】照明器具

まず、照明器具」にはこだわりましょう。

照明器具の「種類」や「配置」によって、室内の明るさが決まるからです。

 

照明器具には、いくつもの種類があります。

以下は、ビックカメラのホームページからの抜粋です。

照明種類画像

引用元:ビッグカメラ「照明器具の種類・取り付け方法」

手軽に部屋を明るく見せたい場合には、「フロアスタンドタイプ」がオススメです。

フロアスタンドタイプの照明を部屋の角に置けば、光が壁に反射して室内を明るくできます。

インテリアとしての役割も果たすため、同時に部屋をオシャレに見せる効果も期待できますよ。

 

もう一度、ご自身の部屋の明るさをチェックしてみてください。

もし、暗いと感じたらフロアスタンドタイプの照明を置いたり、明るめのワット数の電球に変えるといいでしょう。

 

【2】採光ブラインド

日当たりが悪い部屋でも、採光ブラインド」を使えば部屋を明るくできます。

 

採光ブラインドとは、太陽光をより多く拡散させられる専用のブラインドです。

通常のブラインドとは形状が異なり、さまざまな角度に光を拡散させられます。

 

わかりやすいように、メーカーのホームページの画像を添付しておきます。

採光ブラインド

引用元:株式会社あかりカンパニー

太陽光については、直射日光のほかに、

  • 天空光:太陽光が大気中の「塵」や「雲」などにより拡散された後、地表面に到達するもの。直射日光以外の光。
  • 地物反射光:「直射日光」や「天空光」が周囲の地面や建造物に反射してくるもの。

などがあり、室内にはいずれかの光が多少なりとも入ってきます。

 

採光ブラインドは、それらの光を利用して、部屋を明るくしてくれる役割があるのです。

自然の光で少しでも明るくしたい場合には、オススメの商品と言えます。

【対策3】ホームステージングで「明るい印象」にする

もし室内のインテリアに自信がないときは、ホームステージング」を利用しましょう。

 

ホームステージングとは、室内に「家具」や「家電」を設置して、室内を良く見せる手法です。

室内がモデルルームのようになるため、購入検討者に物件の魅力を最大限にアピールできます。

 

価格は、「依頼する会社」や「使用する家具のグレード」にもよりますが、「月々3~5万円程度」です。

費用はかかりますが、見た目の印象が大幅にアップし、

  • 今まで売れなかった部屋が途端に売れる
  • 売却価格をアップしても成約する

などのメリットが期待できます。

 

また、日当たりが悪いマンションでホームステージングを利用する際は、以下のインテリアを工夫したいところです。

  1. 壁紙&カーテン
  2. 観葉植物や花

 

【1】壁紙&カーテン

壁紙カーテン

「壁紙」「カーテン」で部屋の印象は、ガラリと変わります。

共に、室内で一番目につくからです。

 

日当たりが悪いマンションであれば、明るい色の「壁紙」や「カーテン」を選びましょう。

壁紙については、「強めの色(原色)」「オシャレなデザイン」のモノを選ぶと、部屋がスタイリッシュかつかっこよく仕上がりますよ。

 

また、カーテンに関しても、暖色系で温かみのあるカラーを選べば、室内の雰囲気を明るく演出できます。

ちなみに、案内がある際は、少しでも部屋が明るくなるように、基本カーテンは開けておきましょう。

「壁紙」や「カーテン」は、選ぶのにセンスが問われので、プロに相談するのがオススメです。

 

【2】鏡

鏡をおく

室内を明るく見せたいときに役立つアイテムが「鏡」です。

鏡は光を反射させるので、部屋を明るくしたり、広く見せる効果があります。

 

新築マンションのモデルルームにいくと、かなりの確率でリビングの壁に鏡が貼り付けてあるのはこのためです。

もし壁に貼れないときは、大きな姿見を置くだけでも効果がありますよ。

 

鏡だけであれば、ホームステージングを利用しなくても、自分で準備できるのでオススメの対策です。

 

【3】観葉植物や花

観葉植物

インテリアとして「観葉植物」「花」を置くのもいいでしょう。

 

室内に植物を置くと、以下のようなメリットがあるからです。

  • リラックス効果
  • 室内を彩ることができる
  • 蒸散作用で室内の湿度を快適な状態に保ってくれる

 

私自身も、自宅に観葉植物を置いていますが、確かに眺めていると気分が明るくなります。

 

観葉植物の中には、「日光をあまり必要としないもの」「水やりが少なくてよいもの」があります。

そのため、管理がしやすく、インテリアとして活用するにもオススメですよ。

【対策4】物件広告の写真を明るくする

物件広告の写真

「ホームページ」や「チラシ」に掲載してある写真にはこだわりましょう。

購入検討者が物件を探すときは、必ず「価格・間取り・写真」をチェックするからです。

 

現在は、ほとんどの人がインターネットから物件の情報を集めて、問い合わせをしてきます。

仮に、暗い画像を載せていると、検討者への印象が悪くなり、問い合わせのチャンスを失うことになるのです。

 

そのため、今掲載中の写真に不満があれば、すぐに撮り直してもらいましょう。

ちなみに、写真を撮影する際のポイントは、以下の3つです。

  • 天気が良い日
  • 照明は全てON
  • 部屋が一番明るい時間帯

 

上記の対策をしても、なお暗く見える場合は、多少画像の明るさを調節(加工)してもらうのもありですよ。

【対策5】明るい時間帯に内覧を行う

内覧明るい時間

日当たりが悪いマンションは、内覧を「明るい時間帯」に指定しましょう。

部屋が良く見える状態のときに見学してもらう方が、成約率がアップするからです。

 

私が営業していたころ、都心の1階にあるマンションの販売を任されたことがあります。

そのマンションは、周りがすべて建物に囲まれていたので、1階部分にはほとんど日が入っていませんでした。

しかしながら、午後2時から3時くらいの1時間のみ、室内に日光が射す時間帯があったのです。

そのため、私はその時間のみ購入検討者を案内しました。

さらに売主さんにお願いをして、常に「カーテンは全開」&「部屋の照明は全てON」にしてもらっていました。

 

営業マンの中には、能力や経験がないために、上記のような対策が取れない人がいるのも事実。

そんなときは、売主であるあなたから、担当者に働きかけましょう。

 

内覧の時間を指定するのは、すぐにできますし、無料なので、早急に取り入れてほしい対策です。

ちなみに、あなたのマンションが、1階にある場合は、以下の記事も参考になります。

【対策6】ターゲットを絞る

日当たりが悪いマンションの売却は、ターゲットの見極めも大切です。

営業の経験上、「日当たりが悪くても気にしない人」が一定数います

以下の2タイプを紹介していきます。

  1. 夜勤がある人
  2. 価格を重視する人

 

【1】夜勤がある人

夜勤ある人

「夜勤がある人」は、日当たりが悪くても気にしない人が多いです。

そのような人たちは、昼間明るくないほうがゆっくりと寝られるからです。

 

具体的には、

  • 「トラック」や「タクシー」の運転手
  • 「警察官」や「医者」、「看護師」
  • 飲食店従業員

などが該当します。

もし、あなたのマンションが昼間も静かなのであれば、そのメリットについても伝えてあげると喜ばれますよ。

 

【2】価格を重視する人

価格重視

「価格重視の人」もターゲットにできます。

日当たりの悪い部屋は、そうでない部屋に比べて、売り出し価格が安く設定されるからです。

 

一例ですが、私が新築マンションを検討していた際、階数が1階しか変わらないのに、価格差が350万円もある部屋がありました。(※通常は1階上がる毎に約70万円の違い)

念のため営業マンに理由を聞いたところ、やはり「日当たりが影響している」と回答が返ってきたのです。

 

つまり、このケースで言えば、普通なら1階あたり70万円の差額なのに、日が当たらないだけで350万円も安く購入できるということ。

これは中古で売り出すときも一緒です。

 

「安価」は、購入検討者にとっては大きな魅力なので、内覧の際はこの事実を必ず伝えてもらいましょう。

【対策7】「日当たりが悪い部屋」のデメリットをつぶしてあげる

デメリット払拭

買主さんが感じるデメリット(欠点)を、一つ一つ丁寧につぶしてあげることも大切です。

日当たりが悪いマンションだと、そうでないマンションよりも買主さんが不安に感じるポイントが多いからです。

 

例えば、日当たりが悪い部屋だと、

  • カビが発生しないか?
  • 洗濯ものはちゃんと乾くか?
  • 室内干しでも臭いは大丈夫?

などの心配事が出てきます。

上記は、私が営業のときに、買主さんからよく質問を受けた事項です。

 

カビに関しては、室内の風通しさえしっかりと確保できていれば、軽減できます。

カビの発生は、「日当たりの良し悪し」ではなく「風通し」の影響が大きいって知っていましたか?

 

また洗濯物についても、

  • 干す時間帯を選ぶ
  • 浴室乾燥機を使う
  • 臭いがつかない洗剤を利用

など、ちょっとした工夫で対策可能です。

 

購入検討者は、見学する部屋に住んだことがないので、生活のイメージが湧きません。

湧かないからこそ、不安ばかりが先行するのです。

 

ですから、実際に住んでいるあなたが、「日当たりが悪くても問題なく生活できている」ことをしっかりとアピールしましょう。

「普通に生活できて、しかも価格が普通より安い」となれば、購入意欲が湧かずにいられません。

アピールは、優秀な不動産担当者にお願いしましょう。

【まとめ】日当たりが悪いマンションでも正しく対策すれば売れる!

今回は、日当たりが悪いマンションを売るための対策について紹介しました。

【日当たりが悪いマンションを売却するための7つの対策】

  1. まずは「基本的な対策」を取る
  2. 部屋を明るくする
  3. ホームステージングで「明るい印象」にする
  4. 物件広告の写真を明るくする
  5. 明るい時間帯に内覧を行う
  6. ターゲットを絞る
  7. 「日当たりが悪い部屋」のデメリットをつぶしてあげる

 

日当たりが悪いマンションは、一般的に人気がなく、売却がスムーズにいかないのは事実。

しかし、上記7つの対策を実施して問題点にしっかり対処できれば、日当たりが悪いマンションでも売却は十分に可能です。

 

そのためには、あなた自身の努力も必要ですが、それ以上に「問題点を適正に把握し、改善に導いてくれる優秀な不動産会社」を選ぶ方が大事。

日当たりが悪いマンションは、小手先のごまかしが効かないため、営業マンの「戦略」や「提案」が超重要だからです。

逆に、優秀な担当者を見つけることができなければ、適切な対策ができず、売却に苦労します。

 

正直な話、営業担当者の力量によって、あなたの不動産は「宝石」にもなれば「石ころ」にもなります。

 

なので、もし今の不動産会社や担当者に違和感があれば、思い切って不動産会社を変えることも検討してみてください。

上手くいっていないことを繰り返していても、悪い状況は決して変わりません。

これ以上、売れない状況で辛い思いをするのはやめて、問題を改善するための行動をとってみてはどうでしょうか?

 

ちなみに、不動産会社を選ぶ方法としては、一括査定サイトの利用をオススメしています。

私(編集長)も、売却前は必ず一括査定サイトを使って、査定額と担当者を徹底的に比較しています。

 

また、当編集部では、日本にある一括査定サイトを全て検証し、「本当に使うべき不動産一括査定サイト」を比較しています。

この記事を参考にしてもらえれば、査定サイト選びに失敗することはないです。

 

営業マンにも得意な分野があるので、話を聞く際に「日当たりが悪いマンションの販売経験」を聞いてみてください。

日当たりが悪いマンションの売却が得意な担当者を早く見つけて、「高値&早期」の売却を目指しましょう!